読了。

シャングリ・ラ

シャングリ・ラ

舞台設定は良いのに文体は古いわストーリーはアレだわで残念な感じ。ガチガチのハードSFかと思ったらコテコテのジュヴナイルファンジーSFだった……! ファンタジーならファンタジーでいいんだけどこれはほとんどオカルト。もうだめ。主人公に天啓が降りちゃうとか選ばれた血統とかもう寒すぎ。


人類は衰退しました 5 (ガガガ文庫)

人類は衰退しました 5 (ガガガ文庫)

相変わらずの安定感。
レーベルはライトノベルなんだけど、これみたいに年食っても読める作品がいくつかあって、それって何が違うんだろう。
そのへん、作品の耐久力みたいなものがあるか。




今読んでる。

象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)

象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)

「デュオ」、素晴らしかった。
文章が滅茶苦茶上手い。上手いことを意識させない上手さ。頭の中に言葉がすっと吸い込まれていって文字を読んでいることを忘れさせてくれる。


「夜と泥の」も良かった。
円城塔の『Self-Reference ENGINE』がどストライクだったんだけど、こういう非人間の(準)知的生命体による世界の構築っていうテーマ系ってとても好きだ。
人間性と社会性の軛を一顧だにせず造られた世界はどんな姿になりうるのか? そこに現れる世界像はどんな秩序によって描かれるのか?
もっとも条件変更の少ない「すこしふしぎ」がSFの基本であるなら、類稀な著者によってしか構築されえないイメージの複雑系、想像力のスフィアこそはSFの最果て。