2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

論文構想(ver2)

構成: Ⅰ 新自由主義的攻勢に対する後藤道夫の新福祉国家構想を批判する 後藤の新福祉国家構想はおおまかに以下 ①多国籍企業と多国籍銀行の行動の広範な規制 ②①の実行のための先進諸国による新福祉国家連合の形成 ③先進各国を経済成長依存の体質から脱却させ…

後藤道夫編『ラディカルに哲学する5 新たな社会への基礎イメージ』(大月書店、1995年)

私見では、大衆社会の形成は、19世紀後半から戦間期までの初期的大衆社会と、第二次大戦後のいわゆる「豊かな社会」の段階に照応するものとの、二段階を区別することができる。この段階区分は福祉国家にもあてはまると思われる。 大衆社会の二段階については…

後藤道夫編『ラディカルに哲学する4 日常世界を支配するもの』(大月書店、1995年)

あらかじめ議論の方向を示すと、本稿では、現代帝国主義と古典的帝国主義の違いと同一性を次のような形で論理化しようとつとめた。両帝国主義は、ともに、国民国家という政治的枠組みと資本の本来的国際性とのズレと衝突に根拠をもち、その矛盾を国民国家の…

大嶽秀夫『高度成長期の政治学』(東京大学出版会、1999年)

ところで、松下の指摘した「現代社会」としての「大衆社会」の特徴は、彼自身も充分に認識していたように、実は、西欧では第一次世界大戦までに顕著になり、大恐慌直後の1930年までに完成をみた諸現象である。普通選挙による社会主義政党の議会制民主主義化…

藪野祐三『先進社会=日本の政治』(法律文化社、1987年)

すでに整理したように戦後日本の政治研究は、第一期=思想としての政治学、第二期=運動としての政治学、そして第三期=科学としての政治学という歴史をもっていた。このことは政治研究史上の単なる推移ではなく、政治研究の対象(現実の政治)の推移も同時…

アントニオ・ネグリ=マイケル・ハート『帝国』(以文社、2003年)

(一部のみ読了) 私たちの研究は、<帝国>の権力と<帝国>的主権の仕組みは、もっとも一般的な規模において、それらのグローバル性において対峙したときにのみ理解できるという仮説から出発した。<帝国>とその世界市場に闘いを挑み、またそれらに抵抗す…

論文構想

構成: Ⅰ 新自由主義的攻勢に対する後藤道夫の新福祉国家構想を批判する 後藤の新福祉国家構想はおおまかに以下 ①多国籍企業と多国籍銀行の行動の広範な規制 ②①の実行のための先進諸国による新福祉国家連合の形成 ③先進各国を経済成長依存の体質から脱却させ…

メモ

大衆の自己主体化の契機をどのように見るか

要調査資料

後藤道夫・伊藤正直『講座現代日本2 現代帝国主義と世界秩序の再編』第一部(大月書店、1997年) 後藤道夫「国民国家・ナショナリズム・戦争」『講座戦争と現代2 ナショナリズムと戦争』(大月書店、2004年) (「国民」たることが、その国家にカヴァーさ…

後藤道夫『戦後思想ヘゲモニーの終焉と新福祉国家構想』(旬報社、2006年)

ふりかえれば、そもそも20世紀の帝国主義戦争は、近代的諸価値の帝国主義的解釈(「文明」「効率」「国益」などを軸とした)をともなって行われており、いかにそれが野蛮で非人間的な内容をもったものであっても、それを前近代的とみなすことはできない。本…

『新社会学辞典』(有斐閣、1993年)

「公衆/大衆」(藤竹暁) ……しかし現代社会は、 ①公衆像が前提にしているような共通の利害を共有する人間ではなく、さまざまな利害をもつ異質な人間の集合体としての大衆によって構成されている。 ②大衆が意見表明を要求される争点は多岐にわたっており、ま…

『社会学事典』(弘文堂、1994年)

「大衆」(塩原勉) この概念は複合的な意味をもっている。ブルーマーのように、集合体の下位類型として群集・公衆・大衆を概念化する場合には、大衆とは異質な属性や背景をもつ匿名の多数者からなる未組織の集合体を意味する。 19世紀末にル・ボンは「群集…

『社会学小辞典』(有斐閣、2005年)

「大衆」 一般には、群集・公衆と区別され、大多数の人びとから成る集合体であり、社会的地位・階級・職業・学歴・財産などの社会的障壁を超えて構成され、異質性をその特質としている。大衆は互いに見知らぬ個人から構成される匿名的集団であり、そこでは非…

『ラルース社会学事典』(弘文堂、1997年)

「大衆社会と大衆文化」(B.V.) 産業社会や民主主義社会などの表現とは異なり、大衆社会は輪郭の明確さを欠いたものとして示される。この明確さの欠如は現代社会の特殊性を明らかにするのに用いられる言葉にかかわるものである。産業化、都市化、賃労働者化…

そろそろ作業再開したいと思います、

って前回書いてから丸一月経つのに以下略。 はてな記法をほとんど覚えてないあたり完全に以下略。 もう論文そのものも以下略して良い気がしてきた。 ダメですか。ですよねー。 そもそも前回の論文(のような何か)の書き直しをするところから始めないと仕方…

『政治学事典』(弘文堂、2000年)

「大衆」(奥井智之) 大衆は人間の社会的な存在規定の1つ。英語のmassは元々「かたまり」という意味をもつ。それは大衆の量的な大きさと質的なとらえがたさとを暗示している。 ……いずれにしても大きな、とらえがたい人々の集団が社会の前面に登場してきた…

大学教育社『現代政治学事典』(ブレーン出版、1998年)

「大衆」 大衆社会論の系譜のなかでは、貴族主義的なそれから第二次世界大戦後のアメリカ社会学のそれにいたるまで、多様な内容を含みながらネガティブなシンボルとして使用されている。 相互に匿名で社会的地位・階級・職業・学歴など異質な属性をもつ人び…