読んだ。(『されど罪人は竜と踊る15』)

されど罪人は竜と踊る 15: 瑠璃色の放物線 (ガガガ文庫 あ 2-16)されど罪人は竜と踊る 15: 瑠璃色の放物線 (ガガガ文庫 あ 2-16)
浅井 ラボ

小学館 2015-01-20
売り上げランキング : 91318

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
14巻から2ヶ月連続刊行のはずがだいぶ待たされたものの、待った甲斐はあった。
宙界の瞳が複数あったというのはやや萎えたが(エミレオの書はじめ、作者はちょっとアイテム使い回しすぎな感が)、死線を越えてきた主人公の成長具合がはっきりと描かれていて、10年単位で作品を追っている身としては嬉しさもひとしおという感。
主人公二人はあくまでも到達者クラスかその少し上で、他者の策略を縫う機転と知略で勝っていく流れは今後も続くものと思っていたが、ギギナの台詞からすると主人公二人も踏破者クラスに踏み込んでいくさまが今後描かれることになるのかならないのか。
ダルセーノやクエロが世界の敵に名を連ねている現状はその可能性を示唆しているが、そのためには「あと数十の死線を抜ける」のが条件、というのがカジフチの見立てだった。うろ覚えだけど。
そこまで見届けることができれば何よりなんだけど、そうなるイメージが湧かないんだよなあ。この作品の世界観だと、1〜3つくらいの強力かつ応用性の高い能力を大出力・大スタミナでぶん回すというのが踏破者級のセオリーなんだけど、主人公二人はどちらもそのタイプからはかなり遠いような。
アイニとかゲメイラで立ち回ってるレベルからどうやって踏破者に至れるのか、気になるところではある。(そういう意味ではバーイーモーンが段々平気になってるガユスの方が一皮剥ける余地がある感じがする)

とにかく来月マジで新刊は出るのか。気になるのはそこだ。